ワンちゃんは人間の言葉を話せない代わりに、目や耳、しっぽ、背中のラインそして鳴き声など全身を使って感情表現を示してくれます。






皆さんもこのようなやり取り、実はあるあるではないでしょうか?
何か訴えていることは分かるけれど、なにを言っているかさっぱり分からない…
この記事では、
- トイプードルの色々な鳴き方
- 鳴き声と一緒に観察してほしいしぐさ
- 鳴くに関連するお困りごと
について解説しています。
よーく聞いてみると、声のトーンや大きさ、発音などが異なっています。そこからワンちゃんが何を言っているのか少し理解できたら、面白そうですね!
トイプードルには、どんな鳴き方がある?
(YouTubeチャンネル:みゅんちゃ)
飼いやすいトイプードルは、あまり鳴いたり吠えたりするイメージがないかもしれません。しかし、子犬のときはもちろん、声の種類やトーンでさまざまな感情表現が得意です。
全部を当てはめることは難しいかもしれませんが、ここでは大きく5種類に分類してみました。
これぞ王道!犬の鳴き声
『アンアンッ』
(YouTubeチャンネル:ロージーTV パパに会えて大喜びのトイプードルのロージー)
- 鳴き声の特徴
⇒ 高いトーン、断続的に何度か鳴く
- どんな気持ち?
「早く遊びたいよ!」「会えてうれしいな」「こっちを向いて」
ワンちゃんにとって嬉しい出来事に対し、思わず出てしまう鳴き声です。嬉しい気持ちが盛り上がるほど声のトーンも上がります。また、アピールの意味もあります。
例えば、大好きな人が訪ねてきたときやよく遊ぶ親しい犬と会ったときに、見られます。

『ワンワンッ!ワンワンッ!』
- 鳴き声の特徴
⇒ やや低めのトーン、断続的にしばらく吠える
- どんな気持ち?
「何か異変が発生したよ」「大変だ!大変だ!」「早くなんとかしてよ」
何か不審な人やものを見つけたときに、飼い主さんに教えるイメージで鳴きます。
例えば、おうちでリラックスしているときに何か物音がしたときや不審なビニールをどかしてほしいけど自分では対処できない時などです。
『ワンッ』
- 鳴き声の特徴
⇒ やや低めのトーン、大きく1声でしかりつけるように
- どんな気持ち?
「ぼくの方が強いよ!」「こっちに来ないで!」「このあと君はどうするの?」
初めて会った犬や人に対して、先手必勝で1回「ワンッ」と吠えて向かったり、逃げていくことがあります。いばったり怒ったりしているイメージがありますが、実は裏では相手がどのように出るか警戒している表れでもあります。
『ワワワワンッ』
- 鳴き声の特徴
⇒ やや低めのトーン、吠え続ける
- どんな気持ち?
「大変だ!侵入者がいる!」「自宅には入れさせないぞ」「来てくれて嬉しい」
自分のテリトリーに入ってくる侵入者を追い払うために、威嚇して吠えます。例えば、宅配業者さんが来た時などです。
中には、お客さんや人が好きなワンちゃんの場合、嬉しくて興奮してしまい、吠えるケースもあります。
甘えるような鳴き声
(YouTubeチャンネル:Rieko Aトイプードル胡桃の夜泣き)
『キューキュー』
- 鳴き声の特徴
⇒高いトーン、甘えやか弱さを感じる声 - どんな気持ち?
「お母さんどこ?」「寂しいよ」「甘えたいの」
子犬の時期に高い声で「キューキュー」とお母さん犬を求めて鳴きます。幼さの象徴であるこの声は、子犬の時期だけでなく、成犬や老犬になったときにも飼い主さんに甘えるときに出します。
『キュン、、』
- 鳴き声の特徴
⇒やや高めのトーン、控えめな小さい鳴き声 - どんな気持ち?
「気づいてもらえたらいいなぁ」「なんとなく不安だよ」「ごはんやお散歩まだ?」
少し不安を感じたときにつぶやくように鳴きます。他にも、退屈なときや少し不満があるとき、お散歩とごはんをねだるとき、控えめに甘えるときにこの鳴き方をします。
小型犬に多い高いトーンの鳴き声
柴犬ちゃんですが、可愛かったので載せてみました。
(YouTubeチャンネル:Shibainu-KOTETSU柴犬こてつ君、注射だよ( ;∀;)しがみつき泣き叫んじゃう…)
『キャインキャイン』
- 鳴き声の特徴
⇒甲高い声のトーン、悲鳴のような鳴き方 - どんな気持ち?
「なんか心配だよー」「誰か助けて~」「怖いことが起きそうだよ」
怖がりや大げさなタイプのワンちゃんが多く、不安や恐怖を訴えるときにまるで悲鳴のように鳴きます。例えば、動物病院で狂犬病注射を接種するときまだ針を刺していないのに悲鳴をあげる場合です。
飼い主さんが大げさに反応することでさらに悪化するため、落ち着いて対応しましょう。
『ギャンギャン』
- 鳴き声の特徴
⇒中程度のトーン、連続的に吠える - どんな気持ち?
「他の犬を撫でるなんてひどい」「いいかげんにして!」「許せないよ」
飼い主さんが他のワンちゃんを可愛がったりしたときのヤキモチ、他の犬からしつこくされた時などにこの鳴き方が見られます。
『ギャンッ』
- 鳴き声の特徴
⇒甲高い声のトーン、1声だけ出る - どんな気持ち?
「痛い!」「びっくりした!」「怖い!」
足を踏まれて痛い時、何か突然でてきて驚いたときなどに、とっさに出てくる一声です。人も「いたっ」や「わっ」と反射的に言ってしまうときありますよね。
『キャウンッキャウンッ』
- 鳴き声の特徴
⇒やや高めの声のトーン、弾むような楽しそうな声 - どんな気持ち?
「わーいわーい」「やったー」「嬉しくてたまらない!」
嬉しくてたまらない時や感激して気分が盛り上がったときに、弾むような鳴き方をします。
例えば、大好きな飼い主さんか帰宅したり、お散歩の準備をしている様子をみてなどです。
威嚇のときに見られる唸る鳴き声
(YouTubeチャンネル:suteeeeeeeee123)
『ヴーーヴーー』
- 鳴き声の特徴
⇒とても低い声のトーン、迫力のあるうなり声 - どんな気持ち?
「怖いから近づかないで」「こっちに来ないで」「いやだよ、やめてよ」
苦手なワンちゃんが近づいてきたり、不審なものに対して警戒しているときに発します。口を閉じたまま鼻に少しシワをよせながら近づいてほしくないことを訴えています。
『グルルル…』
- 鳴き声の特徴
⇒低い声のトーン、地響きのようなうなり声 - どんな気持ち?
「ぼくの方が強いよ」「来るなら来い!」「何もしなければ許してやる」
相手よりも自分の方が強いと認識しています。強気で犬歯を見せて攻撃的な表情をつくって相手を威嚇します。ケンカを避けることを目的としているので、このように唸ったら、すばやく立ち去りましょう。
遠吠えのような鳴き声
(YouTubeチャンネル:とここと 遠吠えするトイプードル)
『ワオーーン』
- 鳴き声の特徴
⇒やや高めの声のトーン、のびる声 - どんな気持ち?
「一緒に連れてってー」「早く帰ってきて」「1人だと寂しいよ」
群れで生活する犬は、1人にされるのが苦手。飼い主さんがお出かけするときの準備中や見送り、お留守番中などに寂しくて鳴くことがあります。
『ウォォォーーン』
- 鳴き声の特徴
⇒はじめは中くらい、最後はやや高めの太い声のトーン、遠吠えのような声 - どんな気持ち?
「ここにいるよ!」「本能を刺激されて」
太めの野生のオオカミを連想させる遠吠えは、祖先の名残です。群れで生活する上で居場所を仲間にしらせたり、合唱することで群れの結びつきを強くする意味合いもあります。
例えば、学校のチャイムや消防車やパトカーのサイレンの音に反応して鳴く場合や、飼い主さんの歌う声に合わせて合わせて鳴くワンちゃんは、こちらに近いかもしれません。
”鳴き声”と一緒に観察したいしぐさ
ワンちゃんのきもちが表れやすい部分をピックアップしてみました!

- 耳…倒れる、前を向くなど
- 目…上目づかい、とがっている、細めているなど
- 口もと…下を出す、牙をむくなど
- 前あし…突っ張る、持ち上げるなど
- しっぽ…振る、垂れるなど
- 背中のライン…伸びる、丸まるなど
- 被毛…逆立つなど
上記に挙げたものは、あくまで一例です。
その子によって個体差がありますし、感情表現を示しやすい子、示しにくい子もいます。どこに1番きもちが出やすいか、飼い主さんご自身で見つけてあげてくださいね!
”鳴く”に関するお困りごと

夜鳴き
新しくおうちに来た時はもちろん、子犬の頃は不安や寂しさを訴えて鳴くことがあります。日中であれば、そこまで問題にならないかもしれません。
おそらく皆さんが「どうしよう」と悩まれるときは、
- 夜にずっと鳴き続けて周りに迷惑かけていないかな
- 気になって眠ることができない精神的・体力的なこと
- 何か病気とかあるのかなという心配
などではないでしょうか。特に子犬は夜間に鳴くことが多いので、より不安や心配に感じるかもしれません。

寝る環境が適していない可能性もありますので、気温や静かさなどもう1度寝る環境を確認してみてもいいですね。
子犬・成犬・老犬の夜鳴きについての関連記事も、宜しければご参照ください。
無駄吠え
鳴くこと、吠えることは、ワンちゃんにとってコミュニケーションの1つで普通ことです。狩猟犬や使役犬、番犬というように活躍してきた背景もあるため、本能です。
やっかいなことが、私たち人間側からしたら無駄吠えと思っても、ワンちゃんたちにとっては無駄吠えをしているとは思っていないこと。
色々な鳴き声をご紹介してきましたが、ワンちゃんが吠えることは必ず理由があるものです。
- 自分の要求を聞いてもらうため
- 恐怖心や威嚇
- 緊張や不安、寂しさ
- ストレスによるもの
- 興奮状態になっている
その時の状況や性格によっても異なります。子犬のうちは静かでも、生後6ヶ月~1歳の間に吠え始める子が多いようです。そのため社会期をはじめ、生後6ヶ月頃までに、人や動物、さまざまな音や物に少しずつ慣らして社会化を進めておくことが、無駄吠えをさせないためのポイントの1つです。
●体力を発散させる
運動不足でエネルギーが有り余っていると吠えにつながります。ストレス解消のためにも、十分な
散歩と遊びを行ってあげましょう。
●吠えたら、徹底的に無視する
「吠えると自分の言うことを聞いてもらえる」と思われないようにする必要があります。
吠えているときは、声をかけたり、ワンちゃんを見ないようにしましょう。
●吠える対象に近づけない
他のワンちゃんに対して吠えてしまう場合、時間帯をずらして散歩に行ったり、他の子の姿が見え
たら、道を変えるなどの工夫も無駄吠えを減らす方法の1つです。
「鳴く」や「吠える」に関しては悩まれる方も多いため、関連記事を3つ載せておきますので、宜しければご参考になさってください。
まとめ
この鳴き方聞いたことある!と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、
- これぞ王道!犬の鳴き声の「ワンワン」
- 甘えるような鳴き声「クゥーン」
- 小型犬に多い高いトーンの鳴き声「キャンキャン」
- 威嚇のときに見られる唸る鳴き声「ヴーーッ」
- 遠吠えのような鳴き声「ワォーン」
の大きく5種類に分類し、さらに細かく分けました。しかし、もっと細かく鳴き声を分類することができ、ワンちゃんの個性によってもその子らしさがでてきます。
ワンちゃんの色々な感情表現を見ることは楽しいですが、この鳴き声は飼い主さんにとって問題となってしまうことも少なくありません。
やはり色々な機会に触れて吸収する社会化期はとても大事です。
ワンちゃんの鳴き声やしぐさをご参考に、コミュニケーションのお役に立てると嬉しいです。