愛犬がいつものようにソファーから飛び降りた瞬間!!

と泣き声あげると、ドキッとしますよね。
今まで元気いっぱいに走り回り飛び跳ねたりしていた愛犬が突然
- 後ろ足を引きづっている
- ヒョッコヒョッコびっこをひいている
- 痛がって動かない
などの症状がでると、本当に心配になってしまいます。
『怪我?それとも恐ろしい病気?』
『しばらくは様子を見たほうがいいの?』
『それとも緊急で動物病院に連れていくべき?』
と、異変の原因がわからないと不安ばかりが大きくなり、どうしたらよいのか焦ります。
ワンちゃんは、痛いところを自分で訴えられません。それで、

と願っている飼い主さんに、今回の記事では
✅後ろ足の異変の原因と症状
✅病気や怪我の対処法
✅日頃からできる予防
について、まとめました。ぜひ参考にしていただき大切なワンちゃんを守ってあげてくださいね。
目次
後ろ足をかばう5つの原因

後ろ足をかばって歩くのは、大きく分けて5つの原因が考えられます。
- 病気
- 怪我
- 肉球のトラブルや巻き爪
- 仮病
- 老化
この中でも、特に治療が必要となる病気や怪我には注意が必要です。
①②を中心に具体的にどのような病気や症状があるのか見ていきましょう。
①病気
✅膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)別名:パテラ

トイプードルどの小型犬に多い病気です。
後ろ足の膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置からずれて脱臼した状態のことです。
【原因】
- 遺伝的な要素
- 落下事故などの外傷
- 肥満
- びっこを引いている
- 足を浮かせている
- 片足を横に投げ出して座っている
- 内股で歩いている
スッと足を後ろに伸ばして自分でお皿をもとの場所に戻すこともあるそうです。症状が続くようなら獣医に診てもらうと安心ですね。
※パテラについての詳しい情報はこちらの記事で確認してくださいね。
✅レッグ・ペルテス病

4か月~1歳頃までの小型犬によくみられる股関節の疾患です。
大腿骨の成長時期に関節の炎症で大腿骨頭への血流が減少し大腿骨頭が壊死してしまう病気です。放置すると足が使えなくなる危険があります。
(引用:http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/minami-animal-hospital/20101012/20101012181419.jpg)
大腿骨頭は通常丸いですが、血液がうまく流れないと骨が凸凹になります。
この病気の進行はとめることができません。最初は痛みが生じていたのに数か月後に症状がおさまることがありますので、発見が遅れないように注意が必要です。
【原因】
- 落下事故などの外傷
- 遺伝的な要素?
※原因がいまだ解明されておらず、特定の犬種に多いことから遺伝的な疾患の可能性が考えられています。
- 片足をあげている
- 動き出しが鈍い
- びっこを引いて歩く
- 太ももの太さに左右差がある
- 立ち上がる時や歩くときにふらつく
いったん症状がなくなったと思っても、将来的には再発したり骨折を繰り返すようになる恐れがあります。それではワンちゃんがかわいそうですね。発見したら早めに医師に相談し適切な治療を受けさせてあげたいです。
✅椎間板ヘルニア

骨と骨の間のクッションの役割りをしている椎間板が本来の場所から飛び出し脊髄を圧迫し痛みを生じさせる疾患です。
(引用:https://www.axa-direct.co.jp/pet/pet-ms/detail/7040/)
【原因】
- 激しい運動
- 加齢による骨の老化
- 遺伝的な要素
- 全身の震え
- 後ろ足がふらついてうまく歩けない
- 運動や抱っこを嫌がる
- 腰を丸めて歩く
- 後ろ足が動かない
- 下半身の麻痺で排泄がうまくできない
※このような病名以外にも様々な要因が考えられますので、「歩き方がおかしいな」と感じたら、獣医に診てもらうようにしましょう。
②怪我
✅骨折

骨に強い力がかかり、骨にひびが入ったり、折れたり、割けたりした状態です。強い痛みで体重をかける事ができなくなります。
【原因】
- 交通事故
- 高いところからの落下
- スポーツ時
- 熱っぽい
- 足を床につけない
- 痛がり触らせない
- 足が腫れている
- 立ち上がれない
- 骨が変形している
骨折は、かなり強い痛みがありますので、早く病院に連れて行ってあげたいですね。
✅捻挫

不自然に足をひねってしまい関節をつなげている靱帯に傷つくいてしまう怪我です。関節部分の血管が内出血を起こすと、その部位が腫れてきます。すぐに、患部を冷やしてあげましょう。
【原因】
- 交通事故
- 高い所からの落下時
- ジャンプ時
- スポーツ時
- 足を引きずる
- 痛がり触らせない
- 患部が熱をもっている
- 患部が腫れている
※初期の段階で、骨折と捻挫を見分けるのは難しいかもしれません。いずれにしても動物病院に連れていき治療してもらいましょう。
✅前十字靭帯断裂(ぜんじゅうじじんたいだんれつ)

靭帯とは骨と骨をつなぐコラーゲン繊維の組織です。
ワンちゃんの後ろ足の膝関節の、大腿骨と脛骨を結ぶ前十字靭帯が伸びたり切れたりした状態の疾患です。
(引用:https://koto-orthopaedics.com/disease-lower-body/knee-joint/anterior-cruciate-ligament-injury/)
【原因】
- 肥満により膝に負担
- 事故や激しい運動
- 老化で靱帯が弱っている
上記による急性的なものと、ゆっくり慢性的に変性していくこともあります。
- 足を浮かせる
- 左右対称のおすわりができない
- おすわりをさせると、お姉さんすわりのように外側や内側に流れる
- 座ったとき踵とお尻が離れている
- 運動後や寝起きに特に後ろ足をかばって歩く
軽度の前十字靭帯断裂であれば、数日で改善することもありますが、悪化すると関節炎などを引き起こす可能性があります。
③肉球のトラブルや巻き爪
ワンちゃんは散歩中に、肉球の間にトゲや石、破片などの異物が挟まることがあります。暑い夏の時期には、高熱になったアスファルトによって肉球がやけどしてしまうこともあります。
また、爪が伸びすぎたり巻き爪になったりしている場合も痛みを感じることがあります。
- 足を引きずる
- びっこを引く
- 触られるのを嫌がる
- 肉球をペロペロなめている
このような場合、どのような処置や予防をすることができるでしょうか。
- やけどの場合は、冷やしてあげましょう。
- 肉球の間の異物は取り除いてあげましょう。
しかし、ワンちゃんが触るのを嫌がることがあります。難しいようなら病院に連れていくといいかもしれません。 - 爪切りは定期的に行いましょう。
定期的に行うなら、ワンちゃんの爪や足の状態を普段かチェックできるので異変にすぐにきづけるかもしれないですね。
④仮病
以前に病気や怪我で、びっこを引いていた時に飼い主さんが心配して注意を向けてくれた、構ってくれた、という嬉しい経験があると、飼い主さんの注意をひくために、びっこを引くこともあります。
以下の項目に当てはまるかチェックしてみましょう。いくつか当てはまったら仮病の可能性も考えられます。
✅以前に怪我などでびっこを引いていた経験がある
※このような行為は、経験をもとに行います。一度も経験したことのないことは再現できません。
✅病院で診てもらう時は異状なく、ケロッとしている
✅飼い主さんがいない時は普通に歩いている
✅右足だったり左足だったりコロコロ変わる
✅足を触ってもまったく痛がらない
⑤老化
人間と同じようにワンちゃんも老化は後ろ足からきます。筋力の低下により足に力が入らなくなることが原因です。
15歳を超えており、以下の症状があれば老化による可能性も考えられます。
- ヨタヨタ歩く
- つまずく
- 後ろ足の震え
- 散歩中に立ち止まることが増えた
しかし、恐ろしい病気が潜んでいることもありますので、老化のせいだと自己判断しないように、まずは獣医に診てもらうと安心です。
病気や怪我の可能性がある時の対処法

「歩き方がおかしいな」と思ったら、すぐにできることを行いましょう。
- ワンちゃんの様子をいつも以上に観察する。
病気や怪我の可能性がありますので、どこに異常があるのか確認しましょう。
- 静かに安心して過ごせ環境を作ってあげる。
病気や怪我の場合、痛みやストレスを感じているかもしれません。ゆっくり休める場所をつくってあげるのが良いでしょう。 - なるべく早めに動物病院に連れていく。
怪我や病気の原因は、遺伝的なものや不慮の事故など避けられないものを除くと、大きく分けて三つの原因で引き起こされることが多いようです。 これらのことを踏まえて、日頃からできる予防策についてみていきましょう。 ワンちゃんは、足を滑らしたり、高いところから飛び降りたりする時に怪我をしてしまうことがありますので、床材を 素材のものにしてあげるといいですね。 ※おすすめ床素材について詳しくは、こちらの記事を参考になさってください。 ピョンピョンとジャンプしておねだりしたり、喜びを表現する姿は、可愛いですよね。しかし、ジャンプには様々な怪我や病気を引き起こしてしまうとても危険な行為です。 なるべくジャンプさせないようにしてあげたいですね。 以下の方法を試してみましょう! このようにして、ジャンプしても「何もいいことがない」とわかるようにしてあげるといいですね。 活発で元気いっぱいのトイプードルが怪我することの多い場面は、ソファーなどの高い所から飛び降りた時です。 それで、ワンちゃんがジャンプしなくても昇り降りできる高さのソファーにするのも一つの方法かもしれません。 ※ワンちゃんに安心なソファー選び方については、こちらの記事を参考にしてください。 肥満は、様々な病気や怪我の原因となるトラブルメーカーです。体重が重くなれば、足に負担がかかってしまいます。 ついつい、可愛くて、おやつや食事を多く与えてしまいたくなりますが、ワンちゃんは自分で健康管理ができません。それで、飼い主さんがしっかりと管理してあげたくださいね。 ※ワンちゃんの理想体型と食事の適正量については、こちらの記事を参考にしてください。 ワンちゃんを辛い目にあわせないように、前もって日頃からできる予防を行って守ってあげたいですね。 ワンちゃんの後ろ足の異変には、様々な原因が隠されていることがおわかりいただけたでしょうか? びっこを引く、足を浮かすなどの異変は、病気や怪我の可能性がありますので、なるべく早く病院に連れていき獣医の判断を仰ぎましょう。早期発見、早期治療によってワンちゃんが痛み苦しむのを最小限に抑えることができます。 日頃から、ワンちゃんとコミュニケーションをとり足の状態をチェックするとともに、病気や怪我の原因を最小限におさえる環境づくりをすることも、大切なワンちゃんを守る方法です。 大切なワンちゃんを、ぜひ、病気や怪我から守ってあげて幸せな時間を過ごしてくださいね。
日頃からできる予防策
床材を見直してみよう!
なるべくジャンプしないように躾けよう!
ソファーの高さを検討してみよう!
食事を見直そう!
まとめ