トイプードルが突然痙攣を起こした!てんかんとの関係性は?

とくに病気もなく元気に過ごしていたのに、突然倒れて、全身がピクピクと痙攣したり、手足をバタつかせて起き上がることができないような症状が現れたらどうしますか?

あまりの出来事に驚いて、どうして良いか分からず慌てふためいてしまうかもしれません。

何よりも、病気ではないか死んでしまうのではないかと、心配と不安でいっぱいです。

しかし、このような場面にいざ遭遇したときに、考えられる要因や対処方法を知っていることで、安心感につながります。

そして、次にとる行動の判断材料の1つとして、ご参考になると嬉しいです。

 

痙攣(けいれん)とは?

痙攣とは、全身もしくはからだの一部の筋肉(例えば、まぶたや足など)が、突然自分の意思とは関係なく繰り返し収縮をすることで、からだが震えるような状態のことを言います。

痙攣という言葉を聞くと、てんかん様発作を連想されるかもしれません。しかし、痙攣の原因はてんかんだけでなく他にも引き起こされる要因があります。

痙攣(けいれん)を引き起こす2つの要因

脳に問題がある場合

  • てんかん
  • 脳腫瘍
  • 脳炎
  • 奇形(水頭症など)
  • 交通事故など外傷による脳の損傷
  • その他

脳以外に問題がある場合

  • 感染症(ジステンパーなど)
  • 中毒症状(チョコレート、除草剤や殺虫剤などを口にした場合)
  • 熱中症
  • 低血糖(子犬がうまく母乳を飲めていないとき、糖尿病、副腎皮質機能低下症など)
  • 尿毒症(慢性腎臓病が進行していった末期)
  • 心臓疾患(全身にうまく血液を送ることができず、脳への血液量が不足するため)
  • その他

単純に激しい運動をしたときに一時的にみられる軽度の痙攣から、熱中症や中毒、低血糖など重度の緊急性の高い痙攣まで、緊急性や引き起こす原因は様々です。

また、からだの震えだけでなく、泡を吹く、嘔吐するなどの症状がみられることもあります。

目の前で、大好きなワンちゃんが痙攣を起こしたら、心配で慌ててしまいますが、痙攣の発作が起きた日時や長さ、発作前に食べたものや行動などをメモし、動画を撮っておくと、動物病院に受診をしたときに診察の際に役立ちます。

 

てんかんとは?

脳の神経細胞が突然激しい電気的興奮を起こして発作が起こる病気です。
イメージとしては、脳の神経細胞のニューロン君たちのいくつかがワーワーと異常に興奮したと思ったら、周りも巻き込まれてワーワー大騒ぎしている状態です。

てんかんの種類と症状

てんかんの原因による分類

  1. 特発性(とくはつせい)てんかん
    →脳派の検査以外では明らかな異常が見つからない、なりやすい犬種や家系の中にてんかんのワンちゃんがいるなど遺伝的なものも特発性に含まれます。遺伝的な要因を除外すると原因不明とされ、てんかんと診断されたワンちゃんのうち60〜70%くらいの子がここに含まれます。
  2. 構造的(こうぞうてき)てんかん
    →MRI検査、脳脊髄液検査、抗体検査などで脳に明らかな異常があることで起こる
    上記の痙攣を引き起こす原因が脳にある場合に記載したもの(脳腫瘍、奇形、外傷性、脳炎、脳出血など)が該当します。
    例えば、脳炎や交通事故によって、脳がダメージを受けてしまった結果、引き起こされるます。
    他に、認知症が原因で引き起こされることもあります。

てんかんの発作の症状による分類

(引用:くーまま 初めてのてんかん発作 トイプードル 6歳)

焦点発作と全身発作の大きく2種類に分類されます。

① 焦点性発作
大脳のある一部が過剰に興奮するため、症状も部分的なことが多いです。例えば、右足の動きを司る脳の部分に起きたら、右足が痙攣を起こします。

どんな症状が見られるの?
・かた側の顔や手足などからだの一部が痙攣する
・空中に向かって、吠えたり噛み付いたりする
・首をかしげて何かに注目する             など

② 全般発作
最初から脳全体が一斉に興奮状態になるため、全身が痙攣し、意識も始めからありません。数秒から数分で終わることが多いです。

どんな症状が見られるの?

・意識を失い、全身がピーンとつっぱり痙攣する
・意識を失い、全身をガクガクさせ痙攣する
・突然筋肉の緊張を失い、力が抜けたようになって勢いよくバタッと倒れる
・痙攣や脱力を伴わずに、突然意識がごく短時間消失する

                             など

てんかん発作が出る前に行動の変化がみられることがあります。

  • 不安そうにしている
  • よくすり寄ってくる
  • どこかへ隠れて怯えている

数時間くらいと比較的長いですが、行動の変化がみられない子もいます。

てんかんの検査や診断について

てんかんを診断するための検査はありません。考えられる病気を各種検査を行い、除外していった上で診断されます。

  1. 問診
  2. 身体検査や神経学的検査
  3. 血液検査や尿検査

必要に応じて、レントゲン検査、エコー検査、心電図検査などの各種検査もされます。

また費用がかかりますが、動物にもMRIやCT、脳波などを測定できる一般病院や二次・大学病院もあり、こちらも必要に応じて実施されます。

てんかんの治療について

なぜ治療をするの?

  • ワンちゃんとご家族の肉体的・精神的ストレスを減らす
    (QOL:Quality of lifeの向上)
  • てんかん発作を繰り返すことで、壊れてしまう脳を守るため
  • てんかんが重篤化したり、改善しづらくなることを防ぐため

てんかん発作が起きて、ワンちゃんの苦しそうな姿を見ることはとても心が締め付けられます。

そのため、治療によって発生する頻度を減らしたり、1回の発作の時間が短くすることができれば、それだけで安心感につながります。

どんな治療方法があるの?

  • 経過観察
  • 避妊・去勢手術
  • 生活環境やてんかん発作を起こす引き金となる環境を改善
  • 抗てんかん薬療法
  • 食事やサプリメント療法
  • 外科手術
  • 針やお灸などの伝統医学

ストレスとなる環境を改善したり、発作を誘発するものを取り除くことで症状が緩和したり、動物に認可がとれているお薬などもあります。

ワンちゃんのてんかんの治療についても選択肢が様々ありますので、やはり動物病院でしっかり診てもらうことが大事ですね。

 

てんかん発作が起きたとき、どうすればいいの?

注意すること

周りにワンちゃんを傷つけてしまうものを取り除いたり、小さなお子さんがいる場合は遠ざるようにします。
ワンちゃんの周りにクッションなどを置き、からだがぶつかっても痛くないように配慮します。

落ち着いて対応できるようであれば、動画を撮る、時間を記録する、発作の時間を計る、発作の症状を観察すると動物病院での診察や治療において役立ちます。

  • 発作が起こる前の行動について
  • 発作が出るまでの様子
    (いつもと違った行動や生活パターンがあったか)
  • 発作が始まったとき、発作中、終わった時の様子
    (優しく声をかけたら反応があった、震えていた、倒れた、動きがっ止まったなど)
  • 発作後の様子
    (ボーっとしている、フラフラ動き回る、すぐに普通に戻るなど

上記のような内容をよく観察して、日記やノートにメモしておくと価値ある情報になります。

人用ですが、無料アプリもあります。
てんかん アプリ】で検索すると他にも出てきますよ。使いやすいようであれば、活用してみるのも1つです。

https://www.tenkan.info/appli/

https://knockonthedoor.jp/nanacara/

※動画をとるときに、痙攣している部分をアップにして撮影するのではなく、ワンちゃん全体の様子が分かるように撮影すると見やすくなります。

てんかん発作の痙攣が10分以上続いたり、意識が戻っていないのに次の発作を繰り返す場合は、命に関わる状態である可能性が高いため、速やかに動物病院に連れて行く必要があります。

やってはいけないこと

発作が出ているときに、手を出さないようにしてください。
からだを激しくゆすったり、おさえたりすることも控えます。

むやみに手を出してしまうと、咬まれて飼い主さんがケガをしてしまう危険性があります。

 

まとめ

ここまで痙攣と主にてんかんについてご説明してきました。ですが、痙攣を特に経験せず過ごすワンちゃんも多いと思います。

痙攣と一言で言っても、からだの一部分の場合、全身の場合の痙攣があります。また痙攣を引き起こした原因は多岐に渡るため、痙攣を1回起こしたから、すぐにてんかんと診断することはできません。

そして、てんかんと診断されても原因が特定できない場合が多くあります。もしかしたら、生涯一緒に歩んでいく必要があるかもしれません。その中で、現在は獣医療も大きく発展し、診断や治療の選択肢も増えてきました。発作の回数が減ったり、発作の時間が短くなったりとうまく付き合っていける子も多くいます。

信頼できる動物病院を見つけて、ご家族とワンちゃんみんなで治療に参加することがとても大事です。

初めて痙攣やてんかん発作を経験した時は、なかなか冷静になることは難しいかもしれませんが、チェックするポイントなどご参考になると嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

カテゴリー

アーカイブ