トイプードルの不整脈を見分ける?7つの簡単チェックリスト!

不整脈』という言葉を聞くと

えっ!?心臓病
と連想できるのは容易ではないでしょうか?

心臓は私たち人間にとっても、ワンちゃんにとってもなくてはならない臓器の1つです。心臓は24時間休むことなく、一定のリズムで全身に血液を送り続けてくれるポンプの役割を果たしています。

そのおかげで動いたり、考えたり日常生活を元気に過ごすことができています。

しかし、偶然うちのワンちゃん心臓の鼓動を聞いた時、

あれ!?リズムがおかしい…。
少し止まっているような気が…。
私の聞き間違い??
と少しでも気になってしまったら、心臓病で命に関わるのではないかと心配でなりません。

実際に、ワンちゃんの死亡原因の2位は心臓病です。ちなみに、人間も心臓病は同じ2位にランクします。

ただ、人間にとっては問題でも、ワンちゃんにとっては正常のことも。

何が正常で、どこからが問題なのか。

獣医師
それでは、ここからは獣医師でもある私がその問題の解決をお手伝いさせていただきます。そして、心臓病になってしまっても早期発見するために、いくつかのポイントを押さえることですぐに取り入れることができる簡易的な方法もあるので併せてご紹介していきますね。

 

そもそも不整脈って何?

獣医師
不整脈は、字から見ても分かる通り脈の乱れ。心臓はもともと一定のリズムで拍動しています。

不整脈があると…

  • 心拍数が不規則になる
  • 激しい運動をした後のように心拍数が速すぎる(頻脈)
  • 心拍数が遅すぎる(徐脈)
  • 拍動に関する心臓内の電気刺激が正常な経路を通っていない

などが起こります。

なるほど!こういった症状が不整脈なんですね…。
でも不整脈になる原因ってそもそも何でなの?

 

さまざまな不整脈の原因

不整脈と一言で言ってもいろんな原因が考えられますが、いくつかに分類することが出来ます。

もし、自分の子がそうだったら…

と想像すると、目の前が真っ暗になりそうです。

しかし

獣医師
実は、全くからだの異常がない健康なワンちゃんでも、不整脈がみられることもありますし、診断されても治療が特に必要にない場合、そもそも生まれつき不整脈がある傾向な子もいたりするので様々なケースがあります。どれにおいてもすぐ命に直結する訳ではないので、先ずは現状を把握することが大切です。

安易に自分で判断することはできませんが、もちろんしっかりとした知識は身に付けておいた方が良いので、不整脈の原因についても見ていきましょう。

健康なワンちゃんでも不整脈ってあるの?

呼吸数性不整脈(洞性不整脈)

呼吸数に合わせて、心臓のリズムが速くなったり遅くなったりすることがあります。心拍数の低下と上昇が交互に現れることが特徴です。息を吸ったときに心拍数が増え、息を吐いた時に心拍数が低下します。

獣医師
これは危険なものではなく、健康なワンちゃんでもみられます。特に短頭犬種や興奮しやすい子、慢性的な呼吸器疾患の子にみられることが多いです。

洞性徐脈

心臓が規則的なリズムで拍動しているが、心拍数が正常より下回っている状態のことを言います。心拍数が70回/分を下回ることが基準になりますが、大型犬種で60〜70回/分の心拍数は、正常な場合があります。

獣医師
徐脈=治療が必須というわけでありません。
人間でもアスリート心臓と呼ばれたりして、運動をしていた人にも時々あります。実は私自身も徐脈を持っているのですが、日常生活に支障がなければ、全く健康な人と変わらない生活を送ることができます

一方でひどい徐脈の場合は、心臓が全身に血液を送るポンプ機能を果たすことができないと、新鮮な酸素や栄養を脳や各臓器に送ったり、老廃物を排除することがうまくできなくなります。

その結果として、徐脈による臨床症状(体力がなくなったり、気力がなくなってぼんやりしているような様子がみられ、日常生活に支障をきたす状態であれば治療が必要になることもあります。

獣医師
気になったら自己判断せず、私のところに来ていただくことが何よりも大事です

正常でも心拍数が上がる場合

  • 運動の後や興奮した後
  • 緊張したとき
  • 熱や痛みがあるとき
獣医師
これはどのワンちゃんでも、人間だって誰でもあり得ることですよね

補足 正常な心拍数を知ろう
● 成犬:70〜160回/分
● 超大型犬:60〜140回/分
● トイ犬種:180回/分まで
● 子犬:220回/分まで
※1分間の心拍数です。1分間数えても良いですが、15秒を4倍、30秒を2倍にすると算出できます。(参考:犬と猫の心電図検査)

気をつけなければいけない不整脈は?

気をつける必要のある不整脈は、

  1. 誤食などによる中毒
  2. 中高齢に多い心臓病
  3. その他【ホルモン異常などの内分泌疾患や全身性の疾患】

に関わるものです。

1.中毒

  1. チョコレート・ココアパウダーなど
    原因物質:テオブロミン
    甘くて美味しいチョコレートをワンちゃんが多量に摂取してしまうと、興奮作用のあるテオブロミンをうまく分解してすることができません。嘔吐や下痢、不整脈、痙攣などの重篤な中毒症状を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。
  2. コーヒー、紅茶、お茶など
    原因物質:カフェイン
    チョコレートと似たように、中枢神経を刺激して興奮させる作用があります。過剰に摂取した場合、めまい、心拍数の増加、興奮、震え、下痢、嘔吐などの症状が見られます。
  3. 植物
    クリスマスローズ(全草、根):嘔吐、下痢、不整脈、心臓麻痺
    アセビ(葉、根革、蜜):よだれ、嘔吐、心拍数増加、呼吸困難
    他にも、チューリップ(球根)、ドイツスズラン、ヤドリギ、ツツジ、シャクナゲなども多量に摂取すると、心臓に異常をきたす可能性があります。

2.心臓病

生まれつき心臓に問題がある場合、犬フィラリアに感染して心臓に悪さをしている場合、加齢ととともに心臓に問題が出てくる場合などがあります。

獣医師
実際に、10歳以上になると10頭に1頭はなんらかの心臓疾患にかかっているという報告があります。特に、トイプードルを含む小型犬種(その他にチワワ、シーズー、マルチーズ、キャバリア、ポメラニアンなど)は注意が必要です。

その他

もちろん心臓病以外にも、不整脈を起こす病気や原因はさまざまあります。

  • ショック
  • 内分泌疾患
  • 心臓に影響する全身性疾患
    (腫瘍、子宮蓄膿症、膵炎、尿毒症など)
  • 内臓疾患
  • 電解質 (特にカリウム) の異常
  • 薬の副作用                    
獣医師
全ての不整脈が心臓に関わるものではなく上記で挙げている症状でも多種多様に不整脈が表れてくる原因となります

 

小型犬に多い心臓病!簡単チェックリスト!

心臓病の中でも、小型犬は僧帽弁閉鎖不全症という弁膜疾患が最も多いです。

それでは、どんな心臓病なのかみていきましょう。

小型犬№1 僧帽弁閉鎖不全症

心臓の中には、血液が一方通行で流れており、心臓から全身に送り出す血液はとても大きい力が必要です。

逆流を防ぐために、心臓の中には栓の役割をする弁がありますが、僧帽弁閉鎖不全症のワンちゃんはその弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流してしまいます。

その結果、全身に十分な血液が送り出せなくなり肺に水が溜まりやすくなります。

どんな症状が出るの?7つの簡単チェックリスト!

高齢になって疲れやすくなったり寝てばかりいると、もう年だがら仕方がないよねと思われがちです。たしかに年齢を重ねると若いときより体力が落ちてくるのは当たり前です。

なので、もしかしたら?と思ってチェックしてみることが早期発見につながります。

✅咳をすることがある

✅走らない

✅食欲が落ちてきた

✅散歩で歩ける距離が以前より減った

✅疲れやすくなった、元気がない

✅寝てばかりいる

✅夜間に呼吸が荒くなり、ゆっくり休めない

獣医師
日頃の生活の中で、上記の症状が当てはまれば当てはまるほど危険性が増します。そのためにも日常生活において、どんな些細なことでもいいので細心の注意を払っておきましょう

呼吸数を数えてみよう!

獣医師
安静時呼吸数ってご存知ですか?おうちでタダでできて、簡単にできます。論文も出ており、動物病院や大学病院でも取り入れられている方法です。

リラックスして横になっているとき、もしくは寝ている時1分間の呼吸数を測ります

「吸って」と「はいて」の1セットで1回の呼吸です。1分間ずっと数えることは大変なので、15秒を4倍もしくは30秒を2倍して計算すると簡単です。

目安は20回前後です。30回を超えると異常のサイン、40回を超えると赤信号です。かかりつけの動物病院などにご相談ください。

獣医師
また、私たちと同じようにワンちゃんも定期的に健康診断を受けるようにするとより早期発見につながりますよ。

 

まとめ

さまざま不整脈の原因とトイプードルを含む小型犬に多い心臓病についてご紹介しました。

不整脈の種類によっては、正常なワンちゃんでも起こることがあります。

問題がある場合、不整脈は心臓病が原因となることも多いですが、それ以外にも、何かを間違えて食べてしまった中毒性によるもの、ほかの病気が影響して不整脈を起こすものなど色々あります。

あれ?と思ったら、安心のためにも動物病院を受診しましょう。

また、高齢になると、10頭に1頭のワンちゃんが何らかの心臓病を患っているという報告があります。ワンちゃんの1年は人間にとって4年に相当しますので、若いときから定期的に健康診断を受けることがとても大事です。

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